会社のドメイン名を取得したリセラー会社(ドメイン取得代行業者)が倒産(夜逃げ?)したっぽい

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タイトルの通り、今働いているとある会社のドメイン名を取得した会社(いわゆるリセラー、ドメイン取得の代理業者)がしばらく音信普通の後、ウェブサイトにもアクセスできなくなってしまいました。

2002年ぐらいに取得したドメインで、当時は海外のホスティング会社の方が信頼できるかな~という単純な考えから、アメリカに本社がある会社でドメイン取得とメール、ウェブホスティングサービスを利用してました。
当時は雑誌や比較サイトにも名前が載っていた会社なのですが、かれこれ10年以上経ち、ドメイン管理のサービスも競争が激しいのか、どうやら倒産(夜逃げ?)されてしまったっぽく、明確な管理者不在の状況下で何とかドメイン管理を取り戻すまでの顛末をざっくりまとめてみました。

・関係している会社はこんな感じ
レジストリ(ドメイン情報の管理をしている大元の機関)
レジストラ(ドメイン登録の会社、自身でドメイン登録や販売もしている場合がある。リセラーが利用していたレジストラA社、希望している管理移管先の日本のレジストラB社がでてくる)
リセラー(登録代行をする会社、レジストラを通してドメインを登録、販売している会社。今回夜逃げしたのはこの会社のうちの一つ。ドメイン管理の他、メールサーバ、ウェブサーバのホスティングもここのサービスを利用していた)
C社(夜逃げされちゃった会社。とりあえずメール送受信やドメインは使えているけど、いつまで使えるか分からない。自分の会社ではないので第三者的にC社と表現)

1月
C社がドメイン管理とメールホスティングサービスを提供しているリセラーからの最後の請求。
例年だと2月頃にドメイン更新なのだけれど、このタイミングで1年間更新(ここで更新していなかったらアウトだったかも)

2月
アカウント管理用ツール(リセラーがライセンス料を開発会社に支払って利用する形態)が使えず、新規ユーザの追加、ウェブメールの発行等ができなくなる
ただしメールの送受信は可能(メールサーバは稼働していた)
→C社からリセラーに問い合わせをしても全く返答無し

3月
リセラーからの3ヶ月に1度の請求がくるはずが来ない
仕方ないのでリセラーの日本の窓口では無く英語の窓口(多分米国本社)に連絡
→これも返答無し
仕方ないので日本の大手レジストラB社に、現在管理を委託しているリセラーと一切連絡がとれないことを相談
→authcodeが無いと連絡が取れなかろうが移転は無理と断られる

4月
whoisに登録されている、sponsoring registrar(管理レジストラ?多分レジストリ)の問い合わせ窓口に、リセラーと2、3ヶ月連絡が取れないのでauthcodeを発行してもらえるように問合せ(つたないながら翻訳サービスとか使いながら英語で問合せ)
→そのドメインを管理しているパートナーのレジストラA社の連絡先を教えてくれた
レジストラA社にレジストリから紹介されたけど、どうやったらauthcode発行できるか問合せ
→リセラーに2営業日以内にC社に連絡するように通告してくれた。
→ついでにリセラーの連絡先(日本国内の電話番号)を教えてくれたのだが、既に何度も電話をしている番号だったりした(電話をかけても誰も出んわ!状態)
→ここで一応、上からと下から同じところまでたどり着いたのでちょっと安心
念のため1週間待ってから、レジストラA社にやっぱりリセラーから連絡が無い旨を相談
→もう1日猶予期間を設けたので待つように言われる。ついでに1日経っても連絡がなければ、以下の書類を準備して問合せしてくれと言われる。
1. Business License or any valid document concerning domain.
2. A confirmation mail from domain admin contact.
3. Or the invoice on domain registration/renewal provided by Reseller.
多分、
1.そのドメインでビジネスをして良い旨のライセンス(登記簿みたいなもの?)
2.そのドメインの連絡先として登録されているメールアカウントからの確認のメールを送信
3.リセラーからのドメイン登録ないし更新の請求書
という意味だと思われる。
1に関しては、会社登記にドメインなんか必要ないので正規の登録なんて有るはずもなく、そんな文書無いと問い合わせたら、domainのownershipが確認できないとサポートできないと言われ、仕方ないので登記簿のスキャンpdfを送ることにしてみた。
2は幸いなことに、ドメイン連絡先のアカウントでメール送受信ができていたので、確認のメールを送信して解決。
3は日本語の請求書(しかもメール本文)しか無いので、日本語しか無いと尋ねると、日本語なら不要との返事が・・・。えっ、いいの?それなら最初から準備しろなんて言わなきゃいいのに・・・
結局1、2を送ったらその日のうちにownership確認できたという連絡をもらえた。(登記簿なんか絶対確認して無いだろ・・・)
→初期費用$44を払えば、レジストラA社の管理下にドメインを移管できるよ、という連絡をもらえる。
で、やっぱり日本のレジストラB社が良いのでB社に問い合わせしてみたら、移管後60日以内は再移管ダメと言われる。(とはいえ、日本語でやり取りできると何か安心)
しかたないので、レジストラB社にドメインを移管するのではなく、日本のレジストラA社に直接移管できるか確認したら、すんなりタダでできるよー、とのこと!!

移管いつするの?今でしょ!

というわけで、ついにA社から念願のauthcode発行キター!!(当然ドメインの連絡先アドレスですが)

5月
で、日本のレジストラB社に移管申請をする。
しばらくしてレジストリから本当に移管申請したか確認の連絡。当然YESの返答。
5日程待つと、レジストリから移管完了したよーとの連絡
移管先のレジストラB社でwhois情報を変更できることも確認して一安心。レジストリへの問い合わせから約3週間。
その後、メールサーバの移動、DNSサーバの変更等々、何とか実施して一段落
旧メールサーバはftpアカウントしかなかったので、メールアカウントしか分からず、新レジストラで提供されているメールサーバへの移管は結局全部手作業で実施しましたとさ・・・。

結局リセラーの元で稼働していた古いサーバは6月頃まで稼働していたもののある日突然アクセスができなくなりました。そのサーバも別の会社が運営しているレンタルサーバであることは推測できていたので、その契約が切れたものと思われます。
移管手続きがあと1ヶ月遅かったら、ドメインの連絡先アカウントにもアクセスできず完全に詰んでいたかと思うと寒気がします。
ドメイン移管ができないことも考え、別のドメインを取得したり、ドメインの移管費用が発生したりと、金銭的な被害も、もちろん時間的な被害も甚大ではありましたが、ドメイン管理は信頼できるところにお願いしないといけませんね。良い勉強にはなりました。
その後、音信不通になっていた会社のウェブサイトも消滅してしまいましたが、ググっても誰も困ったということを書き散らしておらず、もしかしたらうちだけ?って感じではありましたが、もうちょっとやり方もあるだろうに、あまりにも無責任だな~という感は否めない出来事でした。
移管申請をしている途中でドメイン有効期限が切れたり、ドメイン連絡先のアドレスでの送受信ができなかったり、ドメイン移管がロックされていたりしたら、移管はできなかったので、今回はたまたま運が良かった(リセラーが夜逃げする時点で幸運ではないけれど)と思うしかないです。
ドメイン管理は信頼できる業者にお願するのが良いですね。

日本のICANN認定レジストラはいくつかありますが、よく聞くところをいくつかピックアップしてみました。

GMOインターネット株式会社(お名前.com)
お名前.comの名前で有名ですね。
価格も手頃、レンタルサーバも取り扱いがあるので、迷ったらとりあえずここで良いのではないでしょうか。

ネットオウル株式会社(スタードメイン)
国内最安値に挑戦しています。
ドメイン取得でサーバも無料で使えるので、小規模の利用であれば、ドメイン料金だけでまかなえてしまうかもしれません。
とにかく安くということであれば一考の余地ありです。

株式会社インターリンク(ゴンベエドメイン)
お名前.comよりも若干高い感はありますが、まれにお名前.comで取り扱いが無いドメインの取り扱いもあります。
お名前.comになくて、こちらにあるドメインをどうしても利用したい場合にはこちらをどうぞ。

おしまい。

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